ケリーやバーキンの金具種類はいくつ? 定番のシルバー・ゴールド以外にも数種類あり
- エルメスの金具
- 定番カラーは、シルバー金具とゴールド金具
- 金具カラーの種類
- 金具カラーによる印象変化
エルメスの金具
エルメスの特徴のひとつといえば、人気ラインであるケリーやバーキンに備えられた金具(留め具)です。
フラップと本体を施錠するこの金具はとても印象的であり、カデナ(南京錠)とともにエルメスらしさを感じさせるアイコンのようにも感じます。
この特徴的な金具は主にケリーやバーキンに用いられていますが、その理由はケリーとバーキンは同じ「オータクロア」というバッグを源流としているからと思われます。
オータクロア(参考)
1892年に登場したエルメス最初のバッグ「オータクロア」。フラップを留めるための特徴的なベルト金具(クロア)が備えられています。
定番カラーは、シルバー金具とゴールド金具
金具カラーでよく見かけるのが、シルバー金具やゴールド金具です。
そのため、金具の種類は「シルバー」と「ゴールド」の2種類だけかと思われがちですが、実はそれ以外にも数種類あります。
金具カラーの種類
シルバー金具(パラジウム金具)
エルメスの中で最も多く使用されている
マットシルバー金具
シルバー金具をマット(ツヤ・光沢なし)に仕上げた金具。本数が少なく、限定モデルやパーソナルオーダー(特注品)に使用されている。主張しないシルバーで、さらに光沢がないのでかなり控え目な印象。
ゴールド金具
シルバー金具とともに定番とされる金具。控え目なシルバーに比べ、ゴールド金具は高級感や華やかさがプラスされます。特にの人気カラーである「ブラック」や「ホワイト」との相性が良いように思います。
マットゴールド金具
ゴールド金具をマット(ツヤ・光沢なし)に仕上げた金具。本数が少なく、限定モデルやパーソナルオーダー(特注品)に使用されている。華やかさよりも上品さが引き立つ。
シャンパンゴールド金具
ブラス(真鍮)を用いた金具で、ゴールド金具よりもややダークな光彩を放つ。優美で上品ながらも控え目なので、メインカラーを引き立てる。
ローズゴールド金具(ピンクゴールド金具)
その名の通りローズ(ピンク)色に輝く金具。金具の自己主張が強く、存在感があります。反面、メインカラーと喧嘩してしまわないよう、配色を選ぶのが大切に思います。
ルテニウム金具
希少金属であるルテニウムを使用した金具。ルテニウムは銀白色で光沢もあり、シルバー金具にも似ていますが、ルテニウム金具の方がブラックとグレイが強いです。落ち着きあるグレイシルバーな外観です。ルテニウム自体が希少金属であり、エルメスでのモデル数も少ないのが特徴。
ブラック金具
エルメスのソーブラックシリーズに使用されている限定モデル。ソーブラックシリーズは全てのアイテムを「ブラック」に統一した希少モデルで、手に入れるのが難しいとされます。文字通りブラックな金具ですが、光沢がありクールな存在感。
ギロッシュ金具(ギローシュ金具)
ギロッシュとは幾何学模様の装飾加工のことです。ギロッシュ金具には、細かなひし型を敷き詰めたような波紋加工が施されています。下地となる金属はシルバー系ですが、とにかく希少性が高く手に入れるのが非常に困難とされます。
金具カラーによる印象変化
金具カラーを変えることで、どこまでバッグの印象が変化するのか。ここではバーキンの人気カラー「エトゥープ」に、定番金具の「シルバー金具」「ゴールド金具」をそれぞれ選んだ場合の、バッグの印象変化を比較します。
シルバー金具|バーキン30 エトゥープ
ゴールド金具|バーキン30 エトゥープ
エトゥープ(Etoupe)とは、ブラウン・ベージュ・グレーの中間のような色合いをしたエルメスを代表する人気カラーで、2005年頃に登場しました。ケリー・バーキン・ボリード・ピコタンなど、エルメスの人気ラインにも使われている定番カラーです。
金具カラーは、バッグの色との組み合わせによって、金具の主張が強くなったり弱くなったりするのが分かります。
エトゥープの例では、シルバー金具は完全にわき役に回っている印象です。金具に目が行かないので、バッグ全体を立てているともいえます。
ゴールド金具は、エトゥープの色合いと相性が良く、高級感を与えているのが分かります。ゴールド金具自体の存在感もあります。
完全に好みの問題なので、クールに仕立てるならシルバー金具、高級感を与えるならゴールド金具といった印象です。